Led Zeppelin-IN THROUGH THE OUTDOOR SESSIONS 【2CD】 [WECD-320/321]
Led Zeppelin-IN THROUGH THE OUTDOOR SESSIONS 【2CD】
[WECD-320/321]
販売価格: 4,500円(税込)
在庫あり
商品詳細
ツェッペリンの気たるべく新たなディケイドである80年代は欧州ツアーに始まり、その後北米ツアーが予定されていた。しかしボンゾの死によってツアーはキャンセル、バンド内で話し合った結果、解散の道を選んだ。80年代の各メンバーの活動を鑑み、バンドが80年代も仮に継続していたら、どのような進化を遂げていたのか、それはファンの心の中にしかない。結果的に1979年にリリースした『IN THROUGH THE OUTDOOR』が現役最後のアルバムとなった(ご存知の通り『CODA』は契約を完遂するため過去の録音より編纂したもの)。
1977年USツアーを終えたツェッペリンは長い沈黙の時を過ごす。プラントの息子が感染症により急逝、そのショックもありバンドは長く活動を休止してしまうのである。しかしその間も時代は刻一刻と変化しており、特に音楽シーンにおいてはパンク・ムーブメントが著しく台頭してきたことが特筆される。それまでのロックは古いものとされ、特にツェッペリンは巨大化して身動きが鈍い恐竜のようなものだと批判の矢面に立たされたのである。その影響かどうか不明だが、それまでのオリジナル・アルバムはジミーが主体となって制作されていたのに対し、『IN THROUGH THE OUTDOOR』を聴くと、音楽的主導権をジョン・ポール・ジョーンズに譲り渡したような、それまでと雰囲気の異なる作品となっている。レコーディングは1978年11月と12月の二か月間で行なわれた。本作は、その時のセッション音源を収録したものである。
【ロサンゼルス 1975年10月】
レコーディングされたのは1975年10月であるが、後に『PRESENCE』に収録される「ROYAL ORLEANS」「TEA FOR ONE」などが収録されている。スタジオ内の雰囲気が生々しい音源で、ドラムに合わせプラントが歌い、中断しては何やらディスカッションをし、再び曲に取り組む様子が収録されている。まだ軽い感じのリハーサルといった趣である。
【モントルー 1976年9月12日】
後に編集され『CODA』に収録されることとなる「BONZO’S MONTREUX」が2テイク収録されている。タイトルはスタジオの地名に由来するもので、もちろんレコーディング時には特にタイトリングされていたわけではない。変則的なギター演奏をするのがジミヘンであるならが、ドラム版ジミヘンがボンゾであるといえる。単調になりがちなドラムソロでありながら、様々なテクニックや機材を駆使し、聴く者を飽きさせないドラミングを披露している。
【グロスタシャー 1978年5月】
「FIRE」は『IN THROUGH THE OUTDOOR』のために用意された曲であるが、最終的に収録は見送られた曲である。ギター・リフを中心とした、いかにもツェッペリンらしい楽曲ではあるのだが、それがかえってアルバム全体を覆う雰囲気から浮いていることは否めずお蔵入りとなった。一転重厚なシンセの洪水によって演奏されるのは「CAROUSELAMBRA」である。まるで呪文のようなタイトルのこの曲こそ、アルバムを印象付ける象徴的なサウンドで構成されている。ジョンジーの奏でるシンセが全面に出ており、ジミーの影は薄い。演奏をとめプラントが他のメンバーと歌メロを確認する場面もある。まだ流して歌っている段階だが、曲そのものは既に完成しているのがわかる。
【ストックホルム 1978年11月】
ここから、本格的なアルバムのレコーディング・セッションに入る。ただマイクの位置の関係であろう、ほとんどドラム・トラックのようなバランスで収録されている。ボーカルも聞こえるが、ベースとギターが入っていないので、オケ録りの一環なのだろう。そして再び「CAROUSELAMBRA」である。もちろんシンセが主体のサウンドではあるのだが、まだ試行錯誤の段階なのか、ギターも同様に全面に出ているミックスとなっている。ただしジミーのプレイ自体は精彩を欠いており、リフとも言い難いカッティングをギュインギュインと奏でるにとどまっており、ジョンジーの正確無比のプレイとは対照的である。「WEARING AND TEARING」は往年のツェッペリンを彷彿とさせるリフとドラムが主体となった最も有名なアウトテイクであろう。プラントは『CODA』収録のものと比べおとなしめではあるが、控えめでありつつきっちりとしたボーカルを入れている。
ディスク2も引き続き1978年11月ストックホルムでのセッションである。「FOOL IN THE RAIN」は2テイク収録されている。最初のテイクはプラントのボーカルが全面に出たミックスで、ドラムスは控えめ、未完成な感は否めずピアノも単調なもので起伏に乏しいアレンジとなっている。それがもうひとつのテイクではドタバタしたドラムに加えブレイク後の展開も華やかなものとなっており、完成に近づきつつあるのがわかる。体育の授業で使うようなピ〜ッという笛の音も加えられている。「HOT DOG」は駆け足のようなドラムに被さられるリズミカルなピアノが印象的で、プラントは小刻みに音節を区切るような歌いまわしに意図的にしているようだ。甲高いダブルボーカルも加わっている。アルバムのオープニングを飾る「IN THE EVENING」はオリジナルよりもゆったりとしたテンポでメンバーそれぞれ自分のパートを確認しているかのようなテイクである。もとよりフェイド・アウトする予定であるからか、唐突なエンディングとなっている。「Southbound Saurez」は既に何度か事前に収録されたボーカルに更に歌を重ねているテイクであると思われる。ファンキーな「DARLENE」も別テイク。そして興味深いのが「ALL MY LOVE」である。ツェッペリンらしからぬ甘いラブソングである。ここでは全編に渡り最終バージョンでは使用されなかったハープシコードのような鍵盤の音が終始加えられているのである。弾いているのはもちろんジョンジーであろう。そのため間奏が鍵盤でリフをなぞるだけになっている。これが後にあのような重厚なキーボード・ソロにとって代わり曲が完成するのだ。そしてリリース・バージョンではフェイドアウト処理がなされていたエンディングは、プラントが実にロマンチックにタイトル・フレーズを歌い上げ完奏するアレンジとなっている。リリースされたものよりこちらの方が数倍素晴らしいと思うのだが、どうだろうか。
【ストックホルム 1978年11月14日、16日、21日】
同じくストックホルムのスタジオでレコーディングされた「OZONE BABY」「DARLENE」「WEARING AND TEARING」をそれぞれ2テイクづつ収録している。
【IN THROUGH THE OUTDOOR SESSIONS】
ツェッペリン最後のオリジナル・アルバムである「イン・スルー・ジ・アウトドア」のセッション音源を網羅した本作。ジョン・ポール・ジョーンズに音楽的主導権を委ね、それまでと異なるきたるべく80年代の要素を感じさせる、音楽性の変化は、当時のファンを戸惑わせつつも、新しいツェッペリンの魅力が詰め込まれたアルバムに、幻となったその後のツェッペリンの未来を想像させられる。本作がその介助となれば幸いである。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。
DISC ONE
INSTRUMENTAL RENTALS HOLLYWOOD LOS ANGELES CA U.S.A. October 1975
01. Royal Orleans
02. Tea For One
03. Don't Start Me Talking - All Of My Lovin'
MOUNTAIN STUDIOS MONTREUX SWITZERLAND September 12, 1976
04. Bonzo's Montreux #1
05. Bonzo's Montreux #2
CLEARWELL CASTLE FOREST OF DREAM GLOUCESTERSHIRE U.K. May 1978
06. Fire (say you gonna leave me)
07. Carouselambra #1-4
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 1978
08. Drum Segment
09. Carouselambra
10. Ozone Baby #1
11. Ozone Baby #2
12. All My Love
13. Wearing And Tearing
14. I'm Gonna Crawl
15. Fool In The Rain
16. Carouselambra #1
17. Wearing And Tearing
DISC TWO
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 1978
01. Fool In The Rain #1
02. Hot Dog
03. In The Evening
04. Southbound Saurez
05. Darlene
06. Fool In The Rain #2
07. Carouselambra #2
08. All My Love
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 14, 1978
09. Ozone Baby #1
10. Ozone Baby #2
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 16, 1978
11. Darlene #1
12. Darlene #2
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 21, 1978
13. Wearing And Tearing #1
14. Wearing And Tearing #2
1977年USツアーを終えたツェッペリンは長い沈黙の時を過ごす。プラントの息子が感染症により急逝、そのショックもありバンドは長く活動を休止してしまうのである。しかしその間も時代は刻一刻と変化しており、特に音楽シーンにおいてはパンク・ムーブメントが著しく台頭してきたことが特筆される。それまでのロックは古いものとされ、特にツェッペリンは巨大化して身動きが鈍い恐竜のようなものだと批判の矢面に立たされたのである。その影響かどうか不明だが、それまでのオリジナル・アルバムはジミーが主体となって制作されていたのに対し、『IN THROUGH THE OUTDOOR』を聴くと、音楽的主導権をジョン・ポール・ジョーンズに譲り渡したような、それまでと雰囲気の異なる作品となっている。レコーディングは1978年11月と12月の二か月間で行なわれた。本作は、その時のセッション音源を収録したものである。
【ロサンゼルス 1975年10月】
レコーディングされたのは1975年10月であるが、後に『PRESENCE』に収録される「ROYAL ORLEANS」「TEA FOR ONE」などが収録されている。スタジオ内の雰囲気が生々しい音源で、ドラムに合わせプラントが歌い、中断しては何やらディスカッションをし、再び曲に取り組む様子が収録されている。まだ軽い感じのリハーサルといった趣である。
【モントルー 1976年9月12日】
後に編集され『CODA』に収録されることとなる「BONZO’S MONTREUX」が2テイク収録されている。タイトルはスタジオの地名に由来するもので、もちろんレコーディング時には特にタイトリングされていたわけではない。変則的なギター演奏をするのがジミヘンであるならが、ドラム版ジミヘンがボンゾであるといえる。単調になりがちなドラムソロでありながら、様々なテクニックや機材を駆使し、聴く者を飽きさせないドラミングを披露している。
【グロスタシャー 1978年5月】
「FIRE」は『IN THROUGH THE OUTDOOR』のために用意された曲であるが、最終的に収録は見送られた曲である。ギター・リフを中心とした、いかにもツェッペリンらしい楽曲ではあるのだが、それがかえってアルバム全体を覆う雰囲気から浮いていることは否めずお蔵入りとなった。一転重厚なシンセの洪水によって演奏されるのは「CAROUSELAMBRA」である。まるで呪文のようなタイトルのこの曲こそ、アルバムを印象付ける象徴的なサウンドで構成されている。ジョンジーの奏でるシンセが全面に出ており、ジミーの影は薄い。演奏をとめプラントが他のメンバーと歌メロを確認する場面もある。まだ流して歌っている段階だが、曲そのものは既に完成しているのがわかる。
【ストックホルム 1978年11月】
ここから、本格的なアルバムのレコーディング・セッションに入る。ただマイクの位置の関係であろう、ほとんどドラム・トラックのようなバランスで収録されている。ボーカルも聞こえるが、ベースとギターが入っていないので、オケ録りの一環なのだろう。そして再び「CAROUSELAMBRA」である。もちろんシンセが主体のサウンドではあるのだが、まだ試行錯誤の段階なのか、ギターも同様に全面に出ているミックスとなっている。ただしジミーのプレイ自体は精彩を欠いており、リフとも言い難いカッティングをギュインギュインと奏でるにとどまっており、ジョンジーの正確無比のプレイとは対照的である。「WEARING AND TEARING」は往年のツェッペリンを彷彿とさせるリフとドラムが主体となった最も有名なアウトテイクであろう。プラントは『CODA』収録のものと比べおとなしめではあるが、控えめでありつつきっちりとしたボーカルを入れている。
ディスク2も引き続き1978年11月ストックホルムでのセッションである。「FOOL IN THE RAIN」は2テイク収録されている。最初のテイクはプラントのボーカルが全面に出たミックスで、ドラムスは控えめ、未完成な感は否めずピアノも単調なもので起伏に乏しいアレンジとなっている。それがもうひとつのテイクではドタバタしたドラムに加えブレイク後の展開も華やかなものとなっており、完成に近づきつつあるのがわかる。体育の授業で使うようなピ〜ッという笛の音も加えられている。「HOT DOG」は駆け足のようなドラムに被さられるリズミカルなピアノが印象的で、プラントは小刻みに音節を区切るような歌いまわしに意図的にしているようだ。甲高いダブルボーカルも加わっている。アルバムのオープニングを飾る「IN THE EVENING」はオリジナルよりもゆったりとしたテンポでメンバーそれぞれ自分のパートを確認しているかのようなテイクである。もとよりフェイド・アウトする予定であるからか、唐突なエンディングとなっている。「Southbound Saurez」は既に何度か事前に収録されたボーカルに更に歌を重ねているテイクであると思われる。ファンキーな「DARLENE」も別テイク。そして興味深いのが「ALL MY LOVE」である。ツェッペリンらしからぬ甘いラブソングである。ここでは全編に渡り最終バージョンでは使用されなかったハープシコードのような鍵盤の音が終始加えられているのである。弾いているのはもちろんジョンジーであろう。そのため間奏が鍵盤でリフをなぞるだけになっている。これが後にあのような重厚なキーボード・ソロにとって代わり曲が完成するのだ。そしてリリース・バージョンではフェイドアウト処理がなされていたエンディングは、プラントが実にロマンチックにタイトル・フレーズを歌い上げ完奏するアレンジとなっている。リリースされたものよりこちらの方が数倍素晴らしいと思うのだが、どうだろうか。
【ストックホルム 1978年11月14日、16日、21日】
同じくストックホルムのスタジオでレコーディングされた「OZONE BABY」「DARLENE」「WEARING AND TEARING」をそれぞれ2テイクづつ収録している。
【IN THROUGH THE OUTDOOR SESSIONS】
ツェッペリン最後のオリジナル・アルバムである「イン・スルー・ジ・アウトドア」のセッション音源を網羅した本作。ジョン・ポール・ジョーンズに音楽的主導権を委ね、それまでと異なるきたるべく80年代の要素を感じさせる、音楽性の変化は、当時のファンを戸惑わせつつも、新しいツェッペリンの魅力が詰め込まれたアルバムに、幻となったその後のツェッペリンの未来を想像させられる。本作がその介助となれば幸いである。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。
DISC ONE
INSTRUMENTAL RENTALS HOLLYWOOD LOS ANGELES CA U.S.A. October 1975
01. Royal Orleans
02. Tea For One
03. Don't Start Me Talking - All Of My Lovin'
MOUNTAIN STUDIOS MONTREUX SWITZERLAND September 12, 1976
04. Bonzo's Montreux #1
05. Bonzo's Montreux #2
CLEARWELL CASTLE FOREST OF DREAM GLOUCESTERSHIRE U.K. May 1978
06. Fire (say you gonna leave me)
07. Carouselambra #1-4
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 1978
08. Drum Segment
09. Carouselambra
10. Ozone Baby #1
11. Ozone Baby #2
12. All My Love
13. Wearing And Tearing
14. I'm Gonna Crawl
15. Fool In The Rain
16. Carouselambra #1
17. Wearing And Tearing
DISC TWO
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 1978
01. Fool In The Rain #1
02. Hot Dog
03. In The Evening
04. Southbound Saurez
05. Darlene
06. Fool In The Rain #2
07. Carouselambra #2
08. All My Love
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 14, 1978
09. Ozone Baby #1
10. Ozone Baby #2
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 16, 1978
11. Darlene #1
12. Darlene #2
POLAR STUDIOS STOCKHOLM SWEDEN November 21, 1978
13. Wearing And Tearing #1
14. Wearing And Tearing #2