GRAND FUNK RAILROAD / TORRENTIAL DOWNPOUR 1971 【1CD】 [STCD-061]

GRAND FUNK RAILROAD / TORRENTIAL DOWNPOUR 1971 【1CD】 [STCD-061]

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商品詳細

■伝説の一夜!豪雨の後楽園球場を完全収録!
■今まで一切世に出ていない完全初登場音源

グランドファンクが日本のロック・ファンにとって特別な響きを持つのは、何といってもあの伝説の1971年の後楽園球場のライヴの影響が大きいだろう。 当時のロック・ファンにとって、グランドファンクはツェッペリンより人気が高く、武道館では入りきらずに後楽園球場が会場として選ばれたくらいである。 その数、実に4万人。これほどの集客力を誇るロックバンドは当時皆無であった。 当時、ロックカーニバルと称して数多くのバンドが招聘されコンサートが行われた。ピンクフロイドにツェッペリン、フリー、シカゴ、今となってはそのどれもがロック史に名を刻む偉大なバンドが、現役として日本を訪れている。 まさにロックの黄金期ともいえる歴史的なライヴが毎晩繰り広げられていたのである。その中でもグランドファンクは別格であった。

後楽園球場は本来、国民的スポーツであるプロ野球のためのもので、 ON全盛時代の巨人軍の本拠地として都内で最大の収容人数を誇っていた。 今でこそスタジアム公演は珍しい事ではないが、当時このような規模のコンサートを行なえるバンドは国内外を見渡してもおらず、当時のグランドファンクがいかに人気だったかが伺える。 なにせビートルズやツェッペリンですら武道館なのである。 日本国内でもタイガースがイベントで使った程度で、ピンで客席を埋めることなど他に類を見ないものであった。 物の本によると、グランドファンクのコンサート、長嶋茂雄の引退試合、キャンディーズの解散コンサート、この三つが70年代後楽園球場における最大のイベントだそうだ。

当日は、フィールドに客席は設けられず、セカンドベース付近にステージが設営され、客席はスタンドのみであった。 これはアメリカでのコンサートでも同様で、まだフィールドに客席を設けるという発想がない時代であった。それでもおそらくほとんどの人が初体験であったであろうスタジアムのコンサートで、世界一音の大きいバンドを見るという稀有な体験に胸躍らせたことだろう。 また当時のグランドファンクの最新アルバムが『Grand Funk Live Album』というライヴ盤であったことも期待を高まらせた要因のひとつである。 その噂のグランドファンクのコンサートが1971年7月17日、満席の後楽園球場で行なわれたのである。

当日は前座としてモップス、麻生レミ、マッシュ・マッカーンの演奏があり、いよいよグランドファンクの登場である。 しかし後楽園球場という屋外会場でありながら、マッシュ・マッカーンの演奏中の午後8時くらいから雲行きが怪しくなる。 そしてステージが終わる頃には雷を伴う豪雨が後楽園球場を襲ったのである。 ステージ前方に設置されていた「GRAND FUNK RAILROAD」という看板が暴風によって吹き飛ばされてしまうほど雨足は強く、まさに豪雨となった。 会場内はコンサートが中止になるのではないかと懸念する観客が騒然としだす。 しかも予定より1時間近く経過しても中々開演せず、観客はずぶ濡れになりながらグランドファンクの登場を待っていた。 余談になるが、当時のパンフやチケットが濡れて状態の良いものが残っていないのは、このような暴風雨の屋外という自然環境の中でのコンサートであったからに他ならない。

コンサートはやるのか中止なのか、暴動寸前の中で糸居五郎が「グランドファンクは必ず演奏すると言っている。もう少し待って欲しい」とアナウンスをする。 しかし雨は一向に止む気配がない。皮肉にもポスターには「雨天決行」との文字が躍っている。会場の外では当日券目当てで来場したもののチケットが売り切れで入れない数千人のファンが騒ぎ出し、 ゲートをこじ開け無理に入り込もうとしている。 このような緊迫した雰囲気の中、約束通りグランドファンクがステージに姿を現したのは、前座が終わって1時間半以上経ってからだった。 これだけの聴衆を前に、コンサートを中止するわけにはいかない。かといって平常な状態で演奏できるはずもない。バンドは最初から異常なハイテンションで、マークファーナーに至っては最初から上半身裸での登場であった。 こうして伝説の豪雨の中の後楽園球場ライヴは開幕したのである。

オープニングは「Are You Ready?」である。雨は止むどころか益々その勢いを増している。 しかし、観客もバンドもそんな環境をものともせず、大音量のロックに酔いしれている。 散々待たされた後に登場したグランドファンクにテンションは最初からマックスである。 約1時間強のステージながら、噂通りの大音量で、かつパワフルな演奏は、 暴風雨の中でのコンサートという付加要素も加わり、伝説として今でも日本のロックファンに伝えられている。

本作は、この伝説のグランドファンク暴風雨の中の後楽園球場のコンサートを、初登場音源にて完全収録している。 当時この会場で実際にライヴを見た方が、45年ぶりに再生するオリジナル・テープから出てきたのは、まごうことなき当日の熱狂と興奮であった。 何度も繰り返すように、豪雨と暴風という悪環境の中で、よくぞここまでの音で残してくれたという、素晴らしいオーディエンス録音である。 特に「Heartbreaker」における会場一体となった大合唱は特筆すべき名演であるといえる。イントロのチャッというギターの一音ですぐにその曲だとわかり、客席が沸くのがはっきりとわかる。 ちなみにこの曲を普段ステージで歌っていたジュリーも客席にいたとのことである。

その後、一説によると、雨の中で感電を恐れたバンドがテープに合わせて演奏をしていた、つまりマイミングであったという噂が流れたが、本作を聴く限り、それはただの都市伝説であり、実際に演奏していたことは疑いようがない。 また、渋谷陽一が後に回想しているように、例えそれがマイミングであったとしても、当日のこの熱狂は本物である。その歴史的瞬間を本作は如実に伝えてくれるのである。

伝説の一夜であり、それ以前、以後でロックが分類されるほどのインパクトを与えた1971年7月17日後楽園球場でのグランドファンクのライヴを、初登場音源で完全収録したのが本作である。 日本のロック史を語る上で最も重要なイベントのひとつで、本作により伝説が伝説でなくなり、現実のものとして眼前に蘇ることだろう。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。

KORAKUEN STADIUM TOKYO JAPAN July 17, 1971
01. Introduction by Goro Itoi
02. Are You Ready
03. Paranoid
04. In Need
05. Heartbreaker
06. Mark Says Alright
07. T.N.U.C.
08. Inside Looking Out